みんな悩んでます。EMSお悩み相談。
- ISOの認証をやめてSDGsに切替えたいのですが、なにから始めたらいいでしょうか。
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SDGsの取組とは企業の自主的な活動であり、取り組んでることで認証してもらったり、なにか優遇されたりするものではありません。
▼ISOやEA21とSDGsの違いを簡単にまとめました
ISOやEA21 SDGs 審査(認証)の有無 あり なし マークの利用制限 制限あり 制限なし 目標設定 必要 不要 入札加点などの優遇制度 あり(自治体により異なる) なし 有料産廃処理業者認定に使える? 使える 使えない SDGsは審査や認証がないという点でISOなどとは全く違うものですが、ISO14001やエコアクション21に取り組む企業にとって、SDGsに関する取組みを全くしないというのはリスクになり得るかもしれません。
EMSの取組みとSDGsを上手く結びつけ、活動をして頂くといいかと思います。 - 一次マニフェストが電子、二次マニフェストが紙の時、いつまでに最終処分報告を行なえばいいんでしょうか。
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電子マニフェストで運用する場合、基本的には引渡、運搬終了、処分完了から3日以内にその旨を登録しないといけないというルールがあります。
しかし、二次マニフェストが紙マニフェストのとき、最終処分の完了を3日以内に一次マニフェストに反映することはできません。
この場合、中間処分業者が行なう最終処分が終了した旨の報告は、2次マニフェスト(紙)の送付を受けたときに行なうこととなっています。日数の制限はありません。詳しい運用についてはJWネットのウェブサイトをご覧ください。
https://www.jwnet.or.jp/jwnet/practice/flow/unyou/case2/index.html - 6.1 リスク及び機会への取組みについて教えてください
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こちらも“4.1組織の理解”とともに2015年版から登場した特徴的な部分じゃな。
EMSを計画する際に、組織が置かれている状況を理解することがこの章では求められている。
この章のポイントをまとめてみたぞ。ポイント
- リスクと機会を決定します。
- 「リスクと機会」を別々に決めても良いですが、裏返しの場合が多いので、別々に決定する必要はありません。
- ここで、「リスクと機会」を決めると6.1.4取組みの計画策定を作成する必要が出てきます。
- リスク及び機会は、環境に関連するものに限定されません。環境側面、順守義務、外部・内部の課題、ニーズ及び期待(要求事項)に関連したものになります。
作るべき記録・文書
- 記録を作る必要はありませんが、「リスクと機会」の一覧表があると良いでしょう。
おすすめ
- 特に4.1の「外部課題」と「内部課題」の内容を踏まえて「リスクと機会」を作ります。
- リスクには、自然災害なども入れても良いです。
課題の例
外部・内部課題 リスクと機会 〈外1〉労働単価が増えている。 〈外1内1〉
人口減少に伴い労働者確保が難しいため、ロボットの導入を検討すると業績が上げられる。〈外2〉仕入れが高騰している。 〈外2〉
より安い材料に変更すると競争力が高まる。〈外3〉廃棄物の出し先が不足している。 〈内2〉
品質管理体制を構築すると不良が減る。〈内1〉職人が不足している。 〈外3〉
廃棄物の出し先を確保すると適正処理とリサイクル率の向上につなげることが出来る。〈内2〉品質を高めて不良を減らす必要がある。 4.1組織の理解についてはこちらで解説しているぞ!
https://ea21.14001.jp/faq/faq-353/ - 4.1組織の理解について教えてください
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2015年版から登場した特徴的な部分じゃな。
EMSを計画する際に、組織が置かれている状況を理解することがこの章では求められている。
この章のポイントをまとめてみたぞ。ポイント
- 「外部課題」と「内部課題」を決定します。
作るべき記録・文書
- 記録を作る必要ありませんが、マネジメントレビューのアウトプット情報の1つとして、 「外部課題」と「内部課題」を記録しておくとPDCAの流れと上手く整合させられます。
おすすめ
- 会社の経営指針や総会資料などがある場合には、内容を整合させます。
- 時代の状況や社内状況を反映させます。
- 環境マネジメントシステム以外に、品質マネジメントシステムや情報セキュリティマネジメントシステム、労働安全衛生マネジメントシステムなどを複合的に運用している場合には、それぞれに外部の課題と内部課題を決めても良いですが、複合審査の場合には、組織全体の課題としてまとめても良いとする審査機関、審査員が多いです。
課題の例
リスク 機会 運転手(社員)の確保が難しい 原材料の高騰 施設の老朽化 採用市場の売り手市場化 運搬コストの増加 製品価格の下落、値下げ要求 6.1 リスク及び機会への取組みについてはこちらで解説しているぞ!
https://ea21.14001.jp/faq/faq-364/ - 事業所から出た電池を廃棄するとき、家電量販店の回収ボックスにいれても良いのでしょうか
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電池にも種類がある。それによって、捨て方は違うんじゃよ。
- 一次電池(マンガンやアルカリ電池等)
産業廃棄物にあたるので、家電量販店のボックスに持ち込むことはできません - 二次電池(主に鉛電池以外で、ニッカド電池やニッケル電池などの充電電池)
一般社団法人JBRCに加盟しているメーカーが生産したものは、広域認定制度を取得しているので、一般社団法人JBRCの回収ボックスに廃棄することができる。 - 一般社団法人JBRCに加盟していないメーカーの二次電池(主に鉛電池等)
1と同様、産業廃棄物になります。
- 一次電池(マンガンやアルカリ電池等)
- 当社が入っているビルのオーナーが産廃業者と契約し、テナントの産廃もまとめてマニフェストを一括管理してくれるというのですが、良いでしょうか?
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その答えは、環境省が通知で出しておる。
「環廃産発第110317001号」の2.(1)を参照すると、「ビルの管理者等が当該ビルの賃借人の産業廃棄物の集荷場所を提供する場合、自動車のディーラーが顧客である事業者の排出した使用済自動車の集荷場所を提供する場合のように、産業廃棄物を運搬受託者に引き渡すまでの集荷場所を事業者に提供しているという実態がある場合であって、当該産業廃棄物が適正に回収・処理されるシステ ムが確立している場合には、事業者の依頼を受けて、当該集荷場所の提供者が自らの名義において管理票の交付等の事務を行っても差し支えないこと。なお、この場合においても、処理責任は個々の事業者にあり、産業廃棄物の処理に係る委託契約は、事業者の名義において別途行わなければならないこと。」
とある。
つまり、答えは、
1.マニフェストは ビルオーナー名でOK。
2.契約書は排出者の名前で発行する。
ということじゃ。
しかし、この通知を知らない産廃業者さんに契約書をお願いする場合には、 この通知を説明して、説得する必要があると思うぞ。参考「環廃産発第110317001号」 https://www.env.go.jp/hourei/add/k033.pdf
- 各現場ごとに目標が必要だと言われました。必要ですか?
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規格には、「関連する機能及び階層において、環境目標を確立しなければならない。」とあるため、現場ごとや班やラインごとに目標が必要だという審査員もいます。
ただ、機能や階層を作る程度については、規格には明確に記載がありません。
よって、部ごとにするのか、課ごとにするのか、班ごとにするのかは、組織として考えを明確にしておき、審査の際に審査員に伝えれば問題ありません。 - 窓付き封筒のフィルムは、セルロースでできているので紙と一緒にリサイクルできるのではないですか?
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環太、よく勉強しているね。確かにセルロース製のものもあり、紙と同じ原料じゃ。しかし、バイオプラやプラスチック製のものも多く、フィルム部分だけ取り除いて雑紙として分別する方が良さそうじゃ。
- 「専ら物」とはなんですか?
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専ら物(もっぱらぶつ)とは、「専ら再生利用の目的となる廃棄物」の略じゃ。廃棄物処理法上の廃棄物に該当するもののうち、紙くず、鉄くず、ビン、古着などの例外があてはまるぞ。
- カーボンオフセットって、金融商品みたいでなぜ環境によいのかわかりません。
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なるほど、たしかにCO2は市場で取引されており、投資の対象にもなっておる。しかし、現実的に国内クレジットやグリーン電力を購入することで、省エネ機器の導入やグリーン電力の普及に貢献できていると考えてみてはどうじゃ。
数十年前は、廃棄物も無料で廃棄できていたが、今では契約やマニフェストなど適正処理がコンプライアンスになっておる。
これからは、CO2排出もひとつの社会的責任になってきていると考えておくれ。